フロイト博士と涼宮ハルヒの憂鬱

日曜24時は Haruhi's Time.
涼宮ハルヒの憂鬱の重要な登場人物といえば、物語終盤ででてきたフロイト博士ですね。
・・・えっと、うそです。台詞でしか出てきません。「フロイト先生も爆笑だぜっ」*1
そんなフロイト先生は当然ながら?実在していた精神分析学者です。先日読み終えた『楽しい人生を生きる宇宙法則』という本のあとがきに、フロイト先生の言葉が引用されていたので、それを引用。

幸・不幸を論ずる人は、われわれの時代以前にはほとんどいなかった。われわれが生きた時代の前の時代くらいまでは、通信とか放送とかが未発達で、他の人の生活を知ることが無かった。
通信や放送が発達したがために、ほかの人がどのようにに生きているかがわかり始め、「比べること」があたり前になった。
その結果、不幸という認識が広がった。他人と「比べること」が不幸の源かもしれない。

これは、まさにあれじゃないですか。放送ではなく球場という違いがあるにしろ、小学6年のハルヒが急に周りが色あせてみえた理由、憂鬱になり世界の不思議を探すという今のハルヒを作った理由、そのままじゃないですか。
もし、谷川流さんがこの言葉を知ってハルヒを書いたのであれば、あの場面でフロイト先生の名が出てきたのは、単なるキョンの博学ぶりの披露ではなく、ストーリーの手がかりをくれた偉人の名を作品内に記したということになりますね。・・・だからこそ時間ギチギチっぽいアニメ最終話であんな唐突な感じになってでも台詞としていれたのかな?
そんなわけで、フロイト先生の言うように、他の人と比べることを知り、不幸を知ってしまったハルヒは幸せの青い鳥を探して翻弄することになったようです。
P.S. 引用元となった『楽しい人生を生きる宇宙法則』は、肩の力の抜いて気軽に読むと、幸せになれる。そんな感じのこころ温まる本です。ぜひともハルヒに見せてやりたい。価格も税込み1500円とAmazon利用者にとってうれしい値段です。

*1:ちなみにこれはアニメ版の台詞